1972年に水に関わる最初の産業映画
「水 -未来を私達の手で」を作ってから、
1990年に有限会社シューコーポレーションを設立し、
水専門に取り組むまでには18年の間があります。
設立後も1993年までは映像作品つくりを続け、
全部で120本の作品を作りました。
今から振り返ると、
全てではありませんがほとんどの作品が
今の水事業に繋がっていると感じられます。
私は映像をつくることによって、
社会と人間と自然について学び、
その報告としての映像作品を作ってきました。
本当にたくさんのまわり道=寄り道をさせてもらって
最後に、水にたどり着いたのだと感じています。
前回までは野生の王国で体験した
自然と生き物のことをお話してきました。
これからは、別の作品についてお話ししようと思います。
最初にお話しする作品は1984年に作った「水泳の教材」です。
これを最初に取り上げる理由は、
この作品を作ることによって人間がスポーツをする意味
ただ早いのが良い、強いのが良いという勝ち負けの競技ではなく
二足歩行になった生き物として
どのように体を使うのが良いのか、
そのことに気付かされた作品つくりだったからです。
泳ぐことについて、
私は誰にも教わったことはありませんでした。
富山県の伏木町(ふしきまち)で生まれた私は
気が付いたら海で泳いでいましたし、
小学1年生の時、福岡県の大牟田市(おおむたし)に移り住んでも
夏場は川と海で毎日泳いでいました。
中学生になって東京の目黒区立に入ってからは
水泳の選手に選ばれて
東大駒場(とうだいこまば)のプールで
毎日1000mは泳がされました。
泳ぎが速くなるためには腕のかく力を強くすることと
呼吸を強く早く出来るようになることが重要である、
と、一生懸命練習しました。
そんな私が水泳の教材ビデオを作ることなり
当時、筑波大学(つくばだいがく)の教授でスポーツ水泳を教えていた
「野村武男(のむらたけお)」先生と出会いました。
先生の理論と指導法、
スポーツに対する正当な考え方に
初めて触れ、衝撃を受けました。
そして製作したのが「水泳教室シリーズ 全6巻」です。
① クロール基本と熟達(じゅくたつ)
② 背泳ぎの基本と熟達
③ 平泳ぎの基本と熟達
④ バタフライの基本と熟達
⑤ 楽しく泳ごう
⑥ おぼれないための安全対策
野村武男教授の理論と哲学と具体的な練習法から
なにを学んだかについて
次にお話しします。
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